「そんな質問でいいの?」


あたしはそう聞いてスマホ画面を見つめた。


テスト範囲がすでに登録されているのかもしれない。


そう思っていると、ウサギが飛び跳ねながら出題されそうな方程式を話し始めた。


「どう? これだけ覚えておけば大丈夫なんだよ」


沙月は自信満々にそう言うけれど、本当に大丈夫だろうか?


あたしたち3人は顔を見合わせて苦笑いを浮かべる。


「あ、信じてないでしょ!?」


「ううん。信じる信じる!」


とにかく1つでも方程式を覚えておいて損はない。


もし次のテストに出てきたらラッキーだしね。


あたしはそう考えて、ウサギが教えてくれた方程式を暗記し始めたのだった。