あたしはもう1度克己へ視線を向ける。


克己はもう興味を無くしたのか、漫画本を取り出して読み始めていた。


どうして?


渚は関係ないじゃん。


どうして渚を止めてくれなかったの?


そんな疑問が浮かんでくるが、今の克己に聞く事はできなかった。


あたしはグッと拳を握りしめると、教室を逃げ出したのだった……。