新・イジメ.COM

「だって……」


本当にどうすればいいのかわからず黙り込んだ時、公園の茂みから物音がしてあたしたちは視線を向けた。


もしかしたら島の野犬かもしれない。


そう思い、いつでも逃げられるようにベンチから腰を浮かせた。


その瞬間……。


「その話は本当か?」


そう言い、3組の三ツ木生が茂みから姿を見せたのだ。


一番最初にイジメ.COMに選ばれた生徒の1人だ。


もう1人の和重は野犬に襲われ、まだ医療棟にいる。


「お前、なんでこんなところにいるんだよ!」


「気分転換に散歩してたら、お前ら2人が歩いて行くのが見えて後を付けて来たんだ」


「なんでそんなことを……」


あたしは克己の腕を握りしめてそう聞いた。


「この島の中では強い者が勝つ。そのためには人の弱味くらい握っておかないとな?」