「……渚くん、最初に言ったんですよ。私の顔が好きだから近づいたって。これ言われて不安にならないわけなくないですか?」




「わー……確かに依茉にとってその言葉はなー……」



「私の顔が好きだから近付いた、ホテルまで連れ込めたけど私が寝ちゃってできなかった、だから次は必ず……とかそういうのありそうじゃないですか?」



「んー……依茉とか私の年代だったらそれありえるかもしれないけど相手は30代だよ! そんな猿みたいなこと思ってるかなー……」



藤井サブは考え込んだ。



「……怖いんですよね。私だって顔で近づいて来られてヤッて終わり。みたいな関係になるのは」



……もうこりごりだ。