__…… 夏もあっという間に過ぎ秋になった。 渚くんからは本当にあの手紙だけで、なにも音沙汰はなかった。 スマホも変えたのか、メッセージも消えて電話番号も繋がらなかった。 会社の前に行っても、会うことはなかった。 「……藤井サブ」 「ん?」 「……私、もう渚くんに会えないんですかね」 「……依茉……」 私がボソッとそう言うと藤井サブは気まづそうな顔をした。