渚くんはぽん、と私の頭に手を置いてそう言った。 「……うん」 ……優しい。 「てか依茉ちゃん」 「ん?」 「俺、この格好でお兄さんに会いに行って大丈夫?」 渚くんは心配そうに自分の浴衣姿を眺めそう聞いた。 「みんな浴衣だし大丈夫だよ、依智兄には結構渚くんのことも話してるし絶対に平気」 「……大事なプレゼンより緊張するわ……」 「あははっ、レアな渚くんだ」