ひどい頭痛がする。
またあの夢を見ているんだ。
ただただノイズが流れ続ける夢。
何かがぶつかったと思うと、またノイズが流れる。その繰り返しだ。

こんな夢を見るのは何度目だろう。そもそもいつからだろう。考えてみても結局思い出せない。
だからいつからか考えるのをやめた。

だんだんノイズがやわらいでいく。そろそろ目が覚めるのだろう。
ノイズが消えると辺りが光に照らされていく。いつもと変わらない。
そろそろ夢が終わる。

そもそもこれは夢なんだろうか。
どこが始まりで、どこが終わりなのかも分からない。
しかもここでは、僕の意識が存在する。夢ではありえないことだ。

辺りを照らしていた光が僕を包み始めた。
この瞬間だけは、なぜか優しさに包まれている気がした。
真っ暗なこの世界で、唯一僕に降り注ぐ優しさ…
そして、光に持ち上げられたと思うと、急に意識が薄れていく。

いつもと何も変わらない、僕の感じる夢の終わり。
一度切れた意識が再び覚醒していく。
こうして今日が始まる。
いつもと同じ。

そんな目覚めだった…