私と千歳の家のちょうど真ん中あたりにあるそのファミレスは、おしゃべりをしたい時に行く定番の場所だった。

居てもたってもいられず走って行くと、お店には既に千歳が着いていた。


(ちーちゃん、早いっ!)


はぁはぁとはずむ息を整えながら、ドリンクバーを一つ注文した。

「ちー・・・ちゃん、早いね」

「用事があって、お母さんに送ってもらったの」

(何だ、そういうことか)

「それで、話って何?」

真剣な表情で千歳が切り出す。

その表情に、一瞬気後れする。

一呼吸して一気に答えた。

「ちーちゃん、ごめん」

そう言って頭を下げる。