「次は雑貨屋に行きたい!!」
 私達はあれからいろんなお店巡りをした。

「ちょっと、疲れた……。カフェ行こう」

「えー。でもカフェもいいね!行こう」

 すごくお洒落なカフェを見つけた。

 アイスティーとアイスカフェラテを頼んだ。

「カフェもお洒落だね。私達が住んでるところとは全然違う」

「まあな」

「もうすぐコウちゃん達くるかなー」

「先にマンション行ってるって連絡あった」

「そっか!じゃ早く戻らなきゃね!」




 マンションに戻って部屋に入ると、コウちゃんとさっきの女の子がいた。

「おかえり!」

「おにぃ、遅い!」

「お前なんでいるんだよ」

「あれ、彼女?」

「いや、友達」

「だろうね。おにぃのタイプじゃないしー」

 女の子は感じ悪くこっちを見ている。

「あ、こいつ妹のリリカ」

「どうも」

 少し睨まれたような気がした。嫌われたかな。
 場を和ませるように、コウちゃんが言った。

「じゃ、もう今から飲んじゃおう!デリバリー頼んだし、なつ買い出し手伝って!」

「わかった」

 コウちゃんと私は外に出た。

「なつ、気にしたらだめよ。リリカは、ああいう子だから」

「気にしてないから、大丈夫」

「なつ、荷物整理してたら、見つけたんだけど」

 あの嫌がらせのメモだった。

「いつから?」

「少し前から。お店のドアに挟まってて。でも、誰にも言わないで。コウちゃんと私の秘密にして。」

「いいけど。あまりひどいようならすぐに言いなさい」

「うん。ありがとう」


 コウちゃんありがとう。
 他の人には言えない。二人だけの秘密。

 負けたくない気持ちで一杯だった。
 こんな手紙。すぐ犯人もやめるだろう。そう思っていた。
 どうして、私ばかりがこんな目に。心の中がモヤモヤしていて仕方なかった。

 しばらく話をして、部屋に戻ると、もうリリカちゃんは、いなくなっていた。