「これ、目に当てておきな」 水に濡らしたタオルを私に渡す。 「うん…ありがとう」 「佳奈?大丈夫?」 「ん?」 「なんかずっと俺の腕見てるけど」 だって… 「傷…」 私が手を弾いた時の傷が気になる。 凌久も怪我してるのに。それも私のせい。 なのに、私のことを気遣ってくれる。 「ん?あぁ…これ?全然痛く無いよ。 ほら、目に当てて。明日も腫れたままなら いやでしょ?」 絆創膏が貼ってある手を私に見せ