私達は、雨の音に耳を澄ませながらコーヒーを飲む。
「本当にごめん。」と彼は言った。
「別に大丈夫。いつもの事でしょ?その代わり、雨が弱まったら帰ってね。」私は言った。
「勿論。」と彼は私の方を見てハッキリと言った。

でもその夜、雨が弱まる事は無かった…

「雨。止まないな。」と彼は呟いた。
「そうだね。」私は彼に近づいて言った。
この時、私は彼の横顔を見た…
不覚にも、彼の顔にキュンとしてしまった事は黙っていよう。