「蓮也が…」私は上司が言った言葉が良く聞こえなかった。ただ、頭の中に彼が死んだと言うことだけがグルグルと繰り返されている。
彼は私を助けたから死んだ…

私があの日風邪を引かなかったら、くだらない事で言い合いにならなかったら、ちゃんと謝れていたら…私は思った。後悔した。私が彼を殺した。
私は自分を責め続けた。

そんな時だった、彼が夢に出てきた。
彼に何を言われたのか覚えは無い。

だが、そのおかげで5年後に犯人の逮捕が出来た。