それからと言うもの、私と彼がタッグを組む仕事が増えた。
疲れて帰ってきた日に2人でコーヒーを飲む時間は、私の一番大事な時間だった。
テレビも見ないで、ただ窓の近くで座って外の音に耳を澄ます。
そんな時間が2人にとって、とてもホッとする。
たまに、お互いの顔を見て微笑み合う。
気が付けば、次の日になっている事も良くあった。

私はここまで話すと運ばれて来たビールに口をつける。
「先輩。それで?」と彼女は言った。
「ちょっと待て…話すから。」と私は続きを話し始めた…