自分で考えておいて深いため息が思わず出てしまう。 もう考えるのやめよう。 私が考えても仕方ないもんね……。 やっとの事で気持ちを吹っ切ろうとした時だった 「ねぇ、波瑠斗?」 甘ったるい声が私の耳に聞こえた。 「っ」 また、ハルの名前に反応して足が止めてしまった。 聞こえるのは多分、この教室。 あまり使われることのない空き教室。