「希衣。俺さ大学行ったら余裕ねぇと思う。」

布団に入って抱きしめられながら先輩はそう言った。

「俺、春樹と同じ大学行って多分首席争いするんだ。春樹以外のやつとも。」

「うん・・・お兄も言ってた。ライバルだって」

「春樹は器用なやつだから竹下のこともうまく面倒見ながら勉強すると思う。でも俺あいつみたいに器用じゃねぇから。だからさ・・・」

そこまで言って黙り込んだ先輩に不安を覚えた。

これ別れってことなのかな?

最後の旅行できたの?

やだ・・・