「‥もっと痛くしてほしい」

ただ優しく抱かれるだけじゃ、私には物足りないと感じた。

私は貴方が全て。
貴方の好きに私を愛して、欲しがって。貴方のものなんだって証を私の身体に刻んで欲しい。


ベットの上で彼に抱かれながら私は呟いた。


「は？‥そういう性癖無理だわ」


そう言い放った彼の目は、さっきまでとは似ても似つかない、まるで軽蔑するような冷たいものに変わっていた。


あの日からだろう。
私の愛は普通ではないと気づき、私の想いは心の中に止めることにしたのは。