涼也と付き合い始めて数ヶ月が経ち、夏休みに入った。涼也の誕生日は、明日。

その日の深夜、私は翼をはためかせて運良く開いていた窓から涼也の部屋に入る。涼也は、深い眠りに落ちていた。そのことに胸をなでおろした。

ゆっくりと床に着地すると、彼のカバンに付けられているキーホルダーに「明日、復讐する。名前を呼んだら出ておいで」とささやく。

そして、私は窓を飛び出して館に戻った。口で弧を描きながら。

あぁ…明日が楽しみで仕方ない…。