「まいったな。それは他言無用に頼むよ」

なのにヴェネディクトはそんなグレースの苦悩に気付きもせず、ペロリと舌を出して笑った。

それはいつもの、グレースのよく知るヴェネディクトで。

グレースはやっと心の底からほっと力を抜く事が出来た。