奏とは家が隣で、小学生のときからの幼馴染みだった。 何をするのにもいつも一緒で、それが当たり前だった。 私にとって奏は”弟”のようで、手のかかる男の子。 だと思っていたーーー 中学3年生の夏のことだった。 『なあ、雪花』 『うん?』 『今度の日曜に花火大会一緒に行かないか?』 『うん、いいよ。あと誰誘う?みっちゃんとか、山田とか?』 『…いや、二人で行きたい』 『二人で?なんで?皆で行ったほうが楽しいじゃん』 私がそう言うと奏は立ち止まり、真剣な表情で私を見つめる。