アタシに付きまとう彼が愛おしい


でもアタシは嫌いにならない。


そして自分の意思とは無関係に顔が真っ赤になっていく。


「否定しないんだ?」


しないんじゃなくて、アタシに嫌われられるのが目的なら、無意味だと教えてやりたかった。


「からかうのはここまでにして!」


洸太が上から降りた瞬間、アタシはすぐさまベッドから飛び起きた。


「祐華、変わったな」


ふん!


これで嫌われたなんて思わないで。

全部アンタの思い通りににさせないから!


最初はアタシにしつこく付きまとったくせに。

付きまとって、アタシに好きになってもらうのが計算で、今後は嫌われられる計算?


悔しいけど、アタシは洸太を好きになった。


好きになった以上に、アンタを嫌いにならない自信がある。