眠り姫と総長様 Ⅲ


「しーくんお待たせ〜!」


仕事用のスーツではなく可愛いふわふわした白のワンピースに着替えたお嬢は、どこからどう見てもただのか弱そうな美少女


お嬢を乗せて車を走らせ本家を出る


「お嬢、少し時間かかるから寝てていいよ」

「しーくんに悪いからいいよ」

「未衣、隈酷いからお願いだから少し休んで」

「…はーい」


俺に未衣、と呼ばれてお願いされるのが昔から弱いのは勿論長年の付き合い故


大人しく夢の中に旅立ってくれたお嬢に安堵して、近道でガキ共の倉庫へ向かう


途中で起きて目的地バレちゃったら帰るって言いかねないからね


俺って優しいわ