「悪いけど、どんな手を使ってでも未衣は貰う」
未衣の背中を見つめながら、俺に向けて確かに言った
「未衣は俺のです。貴方には渡しません」
「どの口が言うんだか」
八弥さんに先程までの、柔らかさはもうない
ピリっと肌を掠める殺気に息を呑んだ
「誰が、惚れた女に危険な仕事をしてほしいなんて思うんですか」
「"篠原未衣"と付き合うのは、そういうことだ。覚悟がねえとあいつとは付き合えない。お前にその覚悟はあんのか」
「ありますよ。でも、俺はまだ"篠原未衣"を全て知らない。」
「はっ。だからガキは甘ぇんだよ。全てを知らない?知ればあいつの仕事を認めて受け入れるのか?違うだろ?俺は、とっくの昔に未衣と共に死ぬ覚悟が出来てる。覚悟の重さが違えんだよ」
目だけで殺されそうな勢いで睨まれる
俺は、その目を絶対に逸さなかった


