眠り姫と総長様 Ⅲ


「てっめぇ!」

「あはは。怒っちゃった?」


頭に血が昇り、八弥さんに拳をぶつけようとした


でも、八弥さんは笑いながらヒラリとそれを交わす

当たらない事は分かっていたけど、無償に腹が立った


ヒラリヒラリと俺の攻撃を全て交わす


「おい湊辞めろよ!」

航輝達が後ろで止めようとしている声が聞こえるけど、俺は止まらなかった


「君は、"姫野未衣"と付き合ってるの?"篠原未衣"と付き合ってるの?」


この人は、俺が未衣と付き合ってるのを知ってて目の前でわざとキスをした


「"篠原未衣"を、受け入れきれてない君に付き合う資格はない」

「っ…!」


俺の気持ちまで見透かしたこの人に、なにも言えなかった


「それで傷付くのも、傷付いたのも他でもない未衣自身だ」


俺を射抜くように見つめる八弥さんの目は、本気で未衣を想ってる目だった