眠り姫と総長様 Ⅲ


次の日も、諦めず繁華街で未衣を探した


相変わらず八弥さんが未衣の腰に腕を回して歩いている


「未衣」

「……こんばんは」


他人行儀な挨拶に、今日もなにを考えてるのか分からない


「時間、あるか?」

「ないよ。見ての通りこれから仕事だ。邪魔しないでくれ」

答えたのは八弥さん


「どうして、八弥さんが未衣と仕事してるんすか」

不思議だった

仮にもこの人は、片山組の次期組長

毎日未衣と仕事なんておかしい


「俺は未衣のパートナーだからね」


さも、当たり前のように言い放った言葉をすぐに頭の中で処理出来なかった


パートナー、?


「どういう意味、ですか」

「そのまんまさ。仕事もプライベートにおいても俺は未衣の実力を最大限に引き出せる最高のパートナー」

「プライベートも?」

「そりゃ婚約者だからね」


そう言って、未衣をぐいっと引き寄せた片山八弥の発言に野次馬が騒ついた