「……ちょっと、厄介な事になった」
「ん？」
心底苛立った様子湊に、珍しい事もあるんだなと思った
「未衣に嫌な思いさせることになる」
「なにがあったの？」
「……縁談持ちかけられた」
「なるほど〜」
そりゃ湊の一存で断る事が出来ないわけだ
迎えの車に乗り込むと、そのまま私の事をキツく抱き締めた
「俺、未衣以外の女と話すとか無理。吐きそう」
湊さん、まさかそんな理由で？
「相手はどこなの？」
「……宮田組の嬢」
「そっかそっか」
よしよし、と湊を慰めてるとこーちゃん達が車に乗ってきた
「あー！先に行ったと思ったら！」
「湊いい加減に！」
「りっくん、怒らないであげて？」
「でも未衣ちゃんっ！」
「湊、今ダメージ大だから…」
「え？なにがあったの？」
「お見合いさせられるんだって〜」
「「「はあ！？！？」」」
ヘラリと笑う私に、目を大きく開けてフリーズする3人
