眠り姫と総長様 Ⅲ



「仕事、って嘘吐いた事は一度もないよ」


それは、あの日の話の続きだった


真っ直ぐ俺を見る目は真剣そのもの


「…すまない」

「私が悪いからいいの。傷付けてごめんね、」

「俺の方こそ、あの日は悪かった。反省してる」

「………いいよ別に。説明しなかった私が悪いから」


あたし、ではなく私、と言う未衣に
本心ですら喋ってくれないんだと思った


それが無償に悲しくて腹立たしくて苦しくて

でも、掴んだ細い手首を離せなかった


「どうして避ける?」

「忙しいから、しばらく学校は行けないよ」

「連絡くらい返せるよな?」

「…今仕事用のしか使ってないから」

「なら仕事用に掛ければ出るんだな?」

「仕事じゃないのに掛けてこないで」

「あ?」

「仕事の用事なんてないでしょ?」

「ならプライベートのやつを見ろ」

「……忙しい」

「未衣、」


拒絶、その言葉が一番しっくりくる