「堂々と浮気なんていい度胸だな?」
泣いてるあたしを嘲笑うかのように、ハッと冷たく見下ろす湊
こんな冷たい目で見られるのは初めてだった
「し、てない」
胸が痛いくらいに締め付けられる
「仕事仕事ってどこまでが仕事なんだか」
息が、できなくなった
心に深く突き刺さった容赦ない言葉
『"篠原未衣"を受け入れた上で、隣に立ってる?』
……うるさい
『俺なら、未衣のパートナーとして隣に立ち続ける事ができる。』
……うるさいうるさいうるさい
『お前と、同等に接せられるヤツなんて一握りしかいないだろ』
分かってるよそんなことっ!!
「未衣、なんか言えよっ!」
「………るさい」
「あ?」
「うるさいうるさいうるさい!!」
「うっ…おい未衣!!!」
組み敷いてた湊の鳩尾を下から蹴り上げて一瞬の隙をついて教室から飛び出した


