「未衣ただいま」


「湊おかえり〜」


空き教室に一人でやって来た湊は、真っ直ぐあたしの所に来てソファに座っている私に覆いかぶさるように抱きしめる



それが思わず可愛くて、へへっと笑いながら私も応えるように背中に腕を回した。



「湊歩くの早いよ!…って未衣ちゃんんんんん!」


「陸うるさいよ…って…はぁ…」


「2人してなに騒いでんだよ…ってノオオオオン!!」


「あ!みんなおかえり〜」



りっくんと海くんとこーちゃんが騒いでる理由は、


ソファに座る湊の足の間に座って、背後から湊に抱きしめられたまんまみんなをお出迎えしたからかなー?


きっと、みんなの気配を感じた湊が一瞬にしてこの体勢にしたんだけどね?


あたしも普通にして居るんだけどね?


あたしだって実はこの体勢恥ずかしいんだよ??



入り口で固まってるみんなを他所に、ちゅっちゅっとあたしの首筋にキスを落とす湊



キスをされた場所に熱が集まり、変な声が出そうになるのと同時に顔も真っ赤になっていく



「み、なと…っ!も、やめ…」



辞めてほしくて湊の唇を手でガードすると、今度はそのガードしたはずのあたしの手にキスを落とした



「ひあっ…」


終いには手のひらを妖艶に舐めた


ドキドキと心臓がうるさい


「う…あ、…ぅぅう」


逃げたくても腰をガッチリ捕まえられて逃げるに逃げれない


縋り付くように未だに入り口にいるみんなに目を向けると、


「「「………」」」


顔を背けられた