「なんか予定あった?」

「いや、予定ってほどでもないけど」


どっちかというと予定っていうよりも習慣、みたいな?

倉庫に行くのが当たり前になってる気がする


「急ぎじゃなさそうだな」

「んー、急ぎではないね」


毎日行ってるし


なんて曖昧な返事を繰り返していると、客室に着いた


「じゃあ明日俺と放課後デートね」

「へっ?」


驚いてはっちゃんの方を振り返ると、ニヤリと笑っていた


「急ぎの用事じゃないんでしょ?」

「ま、あね」

「じゃあ決まりね。明日学校まで迎えに行くから」

「いや、はっちゃんと制服で歩くのは困るよ!」

「あー、確かに面倒な事になっても困るよな。んじゃ放課後家帰って私服に着替えたらデートな?俺明日雅さんと稽古するのにここに居るつもりだから」

「はーい」


学校まで来るといったはっちゃんに、血の気が引いた


湊達と会ったら大変な事になるのは想像がつくし、なにより"制服姿の篠原未衣"と片山八弥が歩いてたら騒ぎになりかねない……というかなる


はっちゃんもそれをすぐ理解してくれて良かった