部屋に入ってきた雅さんは、山積みになった資料を未衣から奪うと部屋から出ていった


あの人なりの気遣いなんだろう


最近なにやら結婚したらしく、昔に比べて柔らかくなった…気がする


未衣から最初、雅さんが結婚すると聞いて信じられなかったけど篠原に一緒に住んでるらしく
しかも未衣と歳が近くてお友達が出来たと嬉しそうに毎日話してるのを聞いてたらどうやら本当だったらしい


一度だけ見た雅さんの奥さんは……若かった
大学生らしい

殺されるから口が裂けても言えないが、あの人がロリコンなのは間違いないだろう


そうしている内に、未衣は今日分の仕事が終わったらしい


「ふぅ…」


「未衣お疲れ様」


「湊ごめんね?」


少し疲れた様子の未衣を抱き締めると、嬉しそうに首に腕を回してきた


「あんま無理すんな」


「へへっ。これくらい大丈夫だよ〜」


なんていう未衣の目の下にはうっすら隈が出来ていて、そのまま抱き上げてベッドに運んだ


「少し寝ろ。」


「むぅ。湊ともっとお話しするの〜」


なんだその理由、くっそ可愛いじゃねえか


ぷくっと頬を膨らます未衣にキスを落として、寝る体制に入る


「眠いんだろ?」


「眠いけど湊ともっと一緒に居たいんだもん」


「んじゃ一緒に寝ような」


「うん!」