次の日、いつも通り空き教室に行くと未衣ちゃんは課題をやっていた
「あ、みんなおはよ〜」
少し高めの柔らかくて綺麗な声
昨日の女とは比べ物にならない心地の良い声に、安心感を覚える
一直線に未衣ちゃんに抱き着いてベッタリする湊に、昨日のアレを見たら気持ちが分かった
「湊なにかあった?」
「……未衣、先に謝る」
「ん?どうしたの?」
「未衣が不快な思いすることになる」
「湊?」
「…昨日、あの女に待ち伏せされた」
「それで?」
「多分、今日もいる。未衣も会う事になっちまう。先帰るか?」
「ううん!一緒に倉庫行こ?」
「……未衣を傷付けたくない」
「あたしは大丈夫だよ?」
ここ数日元気のない湊を心配している未衣ちゃんは、恥ずかしがりながらも湊を元気付けようと頑張っていて本気で天使の生まれ変わりだと思う
あっという間にやってきた放課後
湊の機嫌は最悪だ


