幹部室に戻ると未衣が心配そうに俺を見てきた
「しーくん?なんだって?」
「……あと1時間前後で迎え来るってさ」
「わかった〜。しーくん直接連絡してくれたらいいのに」
俺の手を握りながらぷくぅ、と頬を膨らませる"お姫様"
「え〜!未衣ちゃん帰っちゃうの〜!?」
「こら陸、我儘言わないで下さい」
やだやだ〜と騒ぐ陸を睨みつける海
「ごめんね…」
「落ち着いたらまたここでいつもみたいにゆっくり出来るようになるだろ?頼むから無理だけはするなよ?」
「ありがとう!こーちゃん!」
シュン、とした未衣の機嫌を元に戻す航輝はさすがだな
「ほら湊と支度してこい」
「は〜い」
俺の気持ちを知ってか知らずか、自然な流れで2人きりにさせようとするあいつらの配慮に感謝する


