「それより未衣ちゃんの為に3時間並ぶ人気のケーキ屋さんでケーキと焼き菓子買ってきたんだけど食べますか?」


「えっ!食べたい〜!!」


重たい空気を変えたのは、未衣の為に朝から3時間以上は余裕で並ぶらしい可愛い外観のケーキ屋に1人で並びケーキを買ってきた海


仕事で疲れてる未衣に、美味しい物をいっぱき食べさせて少しでも疲れを取ってほしいらしい

相変わらず未衣を甘やかす海は嬉々として冷蔵庫にケーキを取りに行った


「好きなの全部食べていいですよ」


そう言ってテーブルに並べたのは、10種類のケーキ


俺は甘いのが嫌いだから見てるだけで胸焼けするが、さすが人気店

どれも女が好きそうなデコレーションがされている


隣にいる未衣は目をキラキラと輝かせて興奮気味

「か、かわいい〜!!海くんありがとう!全部可愛いよどうしよう〜」


俺からしたら、ケーキを可愛いって言ってる未衣の方が何倍も可愛い


「未衣ちゃん未衣ちゃん!このケーキが一番人気なんだって!」


「じゃあこれ食べてもいい?」


「もちろん!未衣ちゃんの為に買ったんだもん!」


「ありがとう!」


甘い物に目がない陸が、こうして大好物を譲れる相手は未衣くらい