「お、やっと起きたか」
「あ〜!!未衣ちゃんやっと来た〜!!」
「やっと全員集まりましたね」
幹部室に入ると、航輝と陸と海が飯を用意して待っていた。
「みんなごめんね〜。久しぶり!」
「ちっ」
俺の隣で他の男に笑顔を振り撒く未衣に思わず舌打ち
「おい湊これくらい許せよ〜なぁ未衣?」
そんな俺の気持ちを察してか、ニヤニヤしながら未衣に同意を求める航輝に更に舌打ちをした
「ん?」
航輝の言ってることが理解出来ない未衣は首を傾げて俺を見上げる
「気にすんな」
繋いでないほうの手で頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を細める
手を引いていつもの席に座ると、待ってましたと言わんばかりに陸がいただきますと言ってすぐに食べ始めた
この1ヶ月必要な事以外喋らず俺のせいでピリピリしていた幹部室は、未衣が居るだけで空気が柔らかく穏やかになる
陸はいつもだが、海は未衣の前ではよく喋る
会えなかった間の話を航輝と陸を中心に未衣と喋っているが、未衣の仕事の話や急に音信不通になったことについては誰も触れなかった