天然たらしが本気を出す時。






「じゃあ今から修学旅行の詳しい説明をするぞー」




プリントを分けながら担任がクラス全体を見渡す。


いよいよ夏休み明けにある修学旅行の準備が始まるのだ。


行き先は北海道。


海外じゃないことにクラスの何人かがブーイングをあげていたけれど、準備が面倒だし私としては国内でありがたかった。


夏の北海道は過ごしやすいし、美味しいもの食べたいし。







「じゃあ、6人~8人の班を各自決めてくれー」







「小菜、ミユ、一緒に組もっか」

「そうだね」

「いいよ~」


マイの誘いにより女子3人は決定した。

男子はどうしよう…。
と辺りを見渡していると


「小菜ちゃん…私も一緒のグループに入れてもらっていいかな?」

麻里ちゃんが申し訳なさそうにそう言ってきた。


麻里ちゃんなら他にはいるグループたくさんありそうなのに何で?と思ったけれど
もちろん、断るわけにもいかず


「どうぞ~!」

と迎え入れる。




麻里ちゃんが一緒のグループになることは全然いいのだけれど、彼女がここに来るということは



「中野さーん!一緒に組もうよ!」



ああ、、。予感的中。。