顔が……焼けるように熱い。
少し照れくさそうに笑い、でも真剣な瞳で私を見つめてくる。
なんだか実感湧かなかったけど、私本当に七瀬くんに告白されたんだ。
七瀬くんの好きな人、私なんだ。
私は……私は自分の気持ちはよくわからない。
けれど七瀬くんからの好意がとても嬉しいことは確かだ。
自分をちゃんと見てくれている、こんなに嬉しいことはないと思う。
「七瀬くん」
「ん?」
「…私のこと好きになってくれてありがとう」
「うん」
「すごく嬉しかった」
「うん」
「………でも、付き合えない」
「うん」
「ごめんなさい」
「うん。ちゃんと返事してくれてありがとう。
でも俺さっき言った通り、今すぐに好きになってほしいとも付き合ってほしいとも思ってないよ。
これから頑張るから。だから、これからは俺のこと少しでいいから見ててよ」
「うん、ちゃんと見る」
「ん、その言葉がもらえればいいや」
そう言って七瀬くんは食べ終わったアイスのカップをゴミ箱に捨てに行った。
夕日に照らされる七瀬くんはキラキラと輝いていて、こんな人が私を好きだと言ってくれている事実に少し恐れ多く感じた。

