天然たらしが本気を出す時。

それにしても
私は積極的に話したほうがいいの?
それとも一緒にいるだけでいいの?


ぐるぐると色んなことを考える。

でもそんなことを考える必要はなかったみたいで





「ほ、堀北くんは今日部活ないの…?」


「あるよ!でも始まるまでまだ時間あるから大丈夫」


「そうなんだ、よかった…」


「あ、あのね!堀北くんのバスケしてる姿、ずっとかっこいいって思ってたんだっ」


「そうなの?サンキュ!
今度試合あるから来れたら来てよ」


「行っていいの…?」


「いいに決まってるじゃん。中野さんが来てくれたら他のやつらも喜ぶよ」


「そんなことないよ…っ
でも応援したいから行くね…!」


「おう!」








なんだ。
私がいなくても二人ともいい感じじゃないか。




なんか、思ってたよりもこの空間
居づらいかも。なんて。


二人は未だに話し続けていて、私が立ち去っても多分バレない。気付かれない。



そっと席を立ち鞄を持って静かに教室を出た。



あとで麻里ちゃんに
用事思い出したから先に帰ってるね
ってメールしとこう。



堀北は好きな人いないって言ってたけど
あの感じだと麻里ちゃんを好きになるのも時間の問題じゃないかな。








…うん。お似合いだ。












学校を出て無心で歩き続け、駅のベンチに座って電車を待つ。


ふぅ、と1つ息を吐けば、なんだか肩の荷が下りたような気がした。




暫くホームから見える生い茂った青葉を見ていると


「隣、座っていい?」


聞き覚えのある声がして横を見ると




「七瀬くん…」




茶色の髪が夕日に照らせれて輝いている七瀬くんがいた。