「……小菜ちゃん、無理して言ってない…?」

「してないよ?本当に好きじゃない」

「…でも……私ふたりの邪魔してる気がするの…」



そう言いながら、また涙を流す麻里ちゃん。
なんで泣くの…!!


麻里ちゃんが泣くようなことなんて何もないのに!


これ以上、泣かせてはならないと慌てて否定をする。



「そんなのありえないから!!
堀北はちゃんと麻里ちゃんのこと好きだし」



というかなんで麻里ちゃんがこんなこと言うのか正直よくわからない。


「でも、ふたり仲が良いし…。私、、私、堀北くんと付き合ってて良いのかなって…っ」




なんで!!!
どうしようどうしよう、、




「いや、、あ、ほら!!私七瀬くんのことが好きって言ったじゃん!?」


「それ…私のための嘘でしょ…?」


「ううん…!嘘なんかじゃないよ!
本当に私は七瀬くんが好きなの!
付き合ってもいるんだよ!?!?」



「嘘だよ…っ、だって小菜ちゃん優しいもん」



「本当だよ!!その証拠に、七瀬くんといるとドキドキするし、熱くなるし、あーかっこいいー!!って思うし、最近なんか挨拶されるだけで胸がバクバクしちゃうくらいだし!!

堀北だって、麻里ちゃんが可愛いって私に面と向かって言ってきたんだよ!?

だから、ね?
別れる必要なんて微塵もないんだよ!」







感情的になってしまい
一気に喋りすぎたせいで、息が乱れる。


はぁはぁと息を整えていると





「…はははっ」




楽しそうな笑い声が背後から聞こえてきた。