天然たらしが本気を出す時。




「…ちゃんとしたもの?かな?」


具体的に物を思い浮かべられず、曖昧なことを言っても


「ちゃんとしたものか…。なにがいいんだろう?
あっちに時計とかバック売ってるから見てみる?」


ちゃんと考えてくれる七瀬くんはやっぱり優しい。




「そうする!」


「ん。じゃあ行こっか」









「………手!!!」


「…まだダメなの?」


「まだってなに!?」


「ん?そろそろ手繋ぐくらい許してくれてもなって思って」


「手繋ぐくらいって…!手繋ぐことのハードルの高さなめてる!」


「この前許してくれたからいいと思ってた」


「あれは七瀬くんの強引さに負けただけで…」


「じゃあ強引にいけばいいんだ?」


「そういうことじゃない!」


「仕方ない。橘さんが俺のこと好きになってくれたらリベンジするよ」


「なにその自信げな表情…」


「そう見える?こう見えても結構焦ってるし振り向いて欲しくていつも必死だよ」





熱を持ったような綺麗な茶色の瞳にジッと見つめられ、体の体温が上がっていくのがわかった。


これは、こんなことを言われているから熱くなってるの?




それとも



七瀬くんに言われてるから?