「おにいちゃん
私のメンタル崩壊寸前なんだけど…」
家に帰るなりすぐにリビングにいたお兄ちゃんの元へ縋り付きに行く。
「お~小菜。
って帰ってくるなりブサイクな顔しやがって。
な~に?好きなやつにでもふられたか~?」
ニヤニヤしながら私のほっぺたをツンツンつついてくるお兄ちゃんの指を払いのける。
ふられるもなにも、告白すらできない状況になったんじゃ!!
なんてことは言わないけども
「自分の意気地なさに呆れました」
とだけ言うと
「はははっ、お前がヘタレでチキンでビビりなのは昔からだろ~?今更気にすんじゃねーよ」
「ちょっと、だいぶ余計!」
「本当のことだろ?
まあ~よくわかんねーけど頑張れよ」
「適当…」
「じゃあ優しくしてくれる彼氏でも作ればいいだろ~?」
勝ち誇ったように口角を上げる我が兄に腹が立ち
「お兄ちゃんみたいな彼氏は絶対作らない!」
と言い走って階段を上った。
ベッドに寝転がり天井を見上げる。
…明日、本当に学校行きたくないんだけど。