それからホテルを後にし、まず私たちは服を買いに向かった。


「これ、似合うかなぁ」


お店に着くなり、私は白がベースの花柄のワンピースに惹かれて。



「あー、確かにお前っぽいな」
「ほんと?」

「ああ。お前って純白のイメージが強いか…」


まだ言いかけている途中で涼雅くんは口を閉じたけれど、ほとんど言ってしまった後だったため、私も意味を理解してしまう。


「……っ」
「おい、照れんな」

「だ、だって…」


まさか涼雅くんにそんなこと言われるだなんて思っていなくて、突然の褒め言葉に顔が熱くなってしまった。



「じゃあお前はこれな。
あとこれも買っとけ」


そう言って渡されたのは、薄手のカーディガンだった。


「あ、でもこれと似たようなもの、家にもあるから大丈夫」

「今着るために買うんだよ」
「どうして?」

「あんまり露出されたら困るから」


昨日もそうだったけれど、やけに露出を気にする涼雅くん。

肩が大胆に露出していたり、胸元が開いているのなら私だって気にするけれど。


そういう服は絶対着ないし、このワンピースだってそこまで露出していないのに。



不思議に思いつつも、涼雅くんに買えと言われたから大人しく手に持っておく。


それから涼雅くんもすぐに服を決め、店員に頼んで買った服をすぐ着替えさせてもらい、私たちは外に出た。


「外、嘘みたいに晴れてるね」

昨日は土砂降りだったけれど、今日は雲ひとつない青空が広がっていて。

太陽の日差しが眩しく私たちを照らしている。