「おい、陵介!!何ぼぉっとしてんの?」 隣から俺の名前を呼ばれて我にかえる。 俺の肩に腕をかけて、話しかけてきた人。 俺が高校に入ってからよく一緒に過ごす友人。 「ん、あぁ何でもない。」 俺は適当に返事をした。 「ゲーセンでも寄ってくか?」 いつもの様に声をかけてくる。 「俺、金ないしなぁ。」 困ったような顔を見せて、そう言う。