「ってか寒いな!!」 陽は体を丸くして、そう愚痴をこぼす。 俺が返事をしようとしたときに、冷たい風が吹いた。 隣を歩く陽の髪が揺れた。 鮮やかな金色の髪。 長めの髪の中で揺れる小さなもの。 耳につけた派手なピアス。 制服も着崩している。 俺と同じような格好。 性格も俺とよく似ている。 だからなのか、いつの間にか二人で過ごす時間が多くなっていた。