Romantic love

「そっか。ありがと、そらくん」

「え、なにが？」

「ちゃんと説明しに来てくれて」

「あー、いやまあ……えーっと」

そらくんはなぜかちょっと困ったように笑って、頬をポリポリと掻いた。

「どうしたの？」

「……いや。説明しに来たっていうか……ぶっちゃけさあ」

「うん？」

「俺……うさぎちゃんに、どうしても会いたかったから来たんだよね」

そらくんはさっき私が抱きついた時と同じように、顔を赤くして言った。

「……………なんで？」

会いたかったって言われてすごく嬉しいのに「なんで」って質問したのは、どうしても聞きたかったからだ。

だって私も、どうしてもそらくんに会いたかったから。

そう思う理由が、はっきりと知りたかった。

「え……言うの？」

「うん。聞きたい」

「……ま、そのうち言おうと思ってたからいっか」

そらくんはすうっと大きく息を吸って、それをゆっくりと吐き出した。