おいでませ! お稲荷亭へ!!

「ただいま、おばあちゃん」
私はそう言うが、祖母に聞こえていないため
ひとりごととなった。
「クリスマス…か。なんか作りたいけど…。
ケーキでも作ろうかな」
冷蔵庫の中を見ながら言った。
「あら若菜ちゃん、帰ってたの。
何か作ってくれるのかしら?」
私の背後で声が聞こえた。
祖母の声である。
「あ、うん。クリスマスだしね」
「もうクリスマスなの。はやいわねぇー。
まあ、若菜ちゃんの料理はおいしいし、
楽しみにしてるわね」
「うん。
まだ時間がかかるから休んでてね」
そう声をかけ、再び冷蔵庫を開ける。