「圭ちゃん。
圭ちゃんは………もう冷めちゃった?」

「…………………はぁっ?!」

益々分からないって表情で、こっちを見る。

「だって…………妹って。」

私の呟きを聞いた圭ちゃんは……

「妹。
ヤキモチ…………冷めた…………。」とブツブツ言いながら

仕事の時のように推理を始めて………。

「咲、帰るぞ。
話は帰ってから、ゆっくり聞いてやる。」と歩き始める。

???

分からないまま、引っ張られて

たぶん来たであろう道をズンズン進む。

「圭ちゃん。
圭ちゃんって、この辺りの地図に詳しいの?」

私の質問に

「俺の裏の仕事はなんだ?」

「探偵………………あっ!!」

だから、私のあやふやな説明でも見つけてくれたんだ。

「圭ちゃんが彼氏で良かった。」

「アホ。」

自然に出た『彼氏』の単語だけど

すんなり受け入れてくれた。

まだ今なら間に合う??

以外に優しい雰囲気に戻ってくれた。

話し合い…………

別れ話じゃないと良いな。

始まっても無いのに、失恋なんて…………堪えられない。