「松島さん」
優しい声色であやちゃんの名前を呼ぶ王子。
「は、はい!」
急に呼ばれたあやちゃんは、びっくりするも王子に名前を呼ばれたことに顔を赤くしていた。
「僕にこれからお昼の時間、南さんを貸してくれないかな?」
へっ!?
結城くん、何言ってるの?
そしてあやちゃんは、そんな結城くんの頼みを聞き、わたしの顔をニヤニヤしながら見て言った。
「どーぞどーぞ!!
こんなんでよければいつでもどんだけでも連れてってください!」
ちょいちょい、彩花さん!
なに親友を売ってるんですかい!
それに、こんなんって…。
「ありがとう」
最後に極め付きにキラキラ王子様スマイルをあやちゃんに見せた結城くん。
それにはあやちゃんも、目をハートにして見ていた。