「青山!そ、そろそろ帰ろや?な?」

トイレ帰りの烏丸が障子から顔を出した。

「ったく、しょーがないな。
山崎さん、また明日ね。」

「うん、おやすみなさい。」

解散してからの事だった。
山崎さんのケータイに着信が入った。

「知らない番号…?もしもし?」

[助けて!山崎さん!!]

「え?…花楓ちゃん??」

電話の相手は、月村花楓だった。

[あたし!犯人分かっちゃって…
今、彼から逃げてるの!]

「えぇ!?今、何処にいるの!?」

[それが…逃げてたら映画村が開いてたから、そこに逃げ込んだのっ!今、家の中に隠れてる!]

「すぐ行くから兎に角逃げ切って!」

山崎さんは青山と烏丸を超えて走って行った。

「真澄!?どうしたんや!?」