甘い夜が明け、朝になってふたりは目を覚ました。

目覚めのキスをリンネにプレゼントしたエリックはリンネの目を見て言葉を発した。

「何があってもお前だけを守る」

エリックの力強いその言葉はこれから立ちはだかるかもしれない試練を乗り越えるには十分すぎる言葉だった。

「私と歩んでくれてありがとう」

リンネはエリックにそう言い返すと、エリックのことを思いっきり抱きしめた。

様々な試練を乗り越えながらもふたりは結ばれた。

リンネがエルディール王国始まって以来初の女王として、エリックが女王を支える王配として、ふたりが今後作り上げていくであろうエルディール王国は男尊女卑などない国になっていくことは間違いがなかった。


《完》