謁見が始まったころの姿とは異なり、すっかり覇気をなくした皇太子は小さな声で「アッサム地域から連れてこられた女性もクレアも好きなところに行けばいい」と吐き捨てるように言った。

謁見は無事にとはいかないがなんとかリンネが思っていた方向に進み、アッサム地域から連れてこられた女性は解放され、アッサム地域へ戻ることが決定した。

リンネたちはアッサム地域から連れてこられた女性と一緒についていくと行ったクレアとともにエルディール王国に戻ることになった。

最後に皇帝と謁見をした際にわかったことだが、皇太子は自分の後宮を解体し、後宮に住んでいた女性たちはみなほかの貴族のもとへ嫁いでいったらしい。

皇太子は今回のことを深く受け止め、これからはまっとうに皇太子として皇帝の補佐をしていくと皇帝に誓いを立てたらしい。

その後馬車で送ってもらい、サハール皇国とエルディール王国の国境までやってくると、リンネたちはエルディール王国側の護衛に引き渡され、アッサム地域から連れてこられた女性はそのままアッサム地域へ、リンネたちは王宮に戻ることになった。